トップページ > 住宅ローン金利の基礎知識「なぜ、おトクな方法はダメなのか?(1)」
住宅ローン変動金利比較口コミがご案内する住宅ローン金利の基礎知識。今回は「なぜ、おトクな方法はダメなのか?(1)」です。
日本人はお金の話をすることや、お金に執着するのは汚いことといった感情が強いです。
また、借金もよくないもの、嫌いなものというイメージが強いと思います。
そのような感情が手伝って、借金が嫌いだから、不安だから、早く返してしまいたい、できるだけおトクな方法を選びたいといった心理が働きます。
そして、「おトクな方法」と聞いて飛びつく人が少なくありません。
しかし、ここに「おトクの落とし穴」があるのです。
以下で、この心理に影響されて行動に移したDさんと、特に何もしなかったCさんの例を比べてみましょう。
・何もしなかったCさんと、おトク術を駆使したDさんの比較
Cさん(現在35歳)は3,000万円の住宅ローンを組むのに、今ではすっかり当たり前になった「35年」という借入期間で、また返済方法は昔からポピュラーな「元利均等返済」を選択しました。
一方、Dさん(現在35歳)は年金や退職金が期待できなくなり、老後に多額のローンを残すのは危険だから、定年の60歳までに完済するのが理想的だという話を聞いて、25年返済にしました。
次に、返済方法については、返済開始当初の返済額が大きくなるというデメリットがあるものの、利息総額を抑えられるというメリットがある元金均等返済を選びました。
さらに、借入額はできるだけ抑えるために、頭金をCさんより500万円多い1,000万円にしました。
その結果が下図です。
Dさんはこの3つのおトク術で毎月の返済額がCさんの10万7,248円に比べて、13万5,416円になって3万円近く増えますが、10年間の利息総額を比べると、なんとCさんより179万円ものおトクが出てきました。
一方、正反対の道を選んだCさんですが、結果として10年後に、Dさんより700万円以上多い938万円の預金を持つに至りました。
なお、Dさんは返済額が13.5万円(ちょうどこのケース)の時、毎月の貯蓄可能額がゼロになると仮定します。
それでもDさんの10年後の貯蓄残高が100万円→223万円と、123万円増えています。それは、元金均等返済は徐々に月々の返済が減っていくので、たとえば10年目では、月々2万円程度の貯蓄が可能になってくるからです。
(続く)
参考にしてみてください。
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(住宅ローン専門FP)